介護業界の現状は?
今、介護業界はとても将来性のある業界になっています。
日本は世界的にも稀に見る超高齢化社会で、介護の領域は医療の中でも特に成長を期待されている分野なのです。
なぜ、介護業界が将来性があり、成長を期待されているのか。
今の介護業界の現状はどうなのかを今回はご紹介します。
1,超高齢化社会・人手不足
2,介護業界は伸びている
3,人手不足だからこそのメリット
4,人手不足に対する国の対策
5,介護業界の将来
6,まとめ
1,超高齢化社会・人手不足
今の介護業界は「超高齢化社会」と「人手不足」に悩まされているのが現状です。
「超高齢化社会」により介護業界は「人手不足」になっています。
先に「超高齢化社会」についてお伝えします。
○今の日本の高齢者の人数
65歳以上の高齢者の人口は平成29年10月現在、3,515万人となっており総人口に占める割合は27,7%となっています。
日本の65歳以上人口の割合は昭和45年に7%を超え、平成6年には14%を迎えた。高齢化率はその後も上昇を続け、平成29年10月現在、27,7%に達している。
この数字を見ただけで、高齢者が増え続けているのがわかりますよね。
○今後の日本の高齢者の人数
総人口が減少する日本の中で65歳以上の者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、平成48年には33,3%で3人に1人となります。そして、平成77年には38,4%に達成して、国民の約2,6人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると予測されています。
高齢者は今後も増え続けるのに、介護業界では「人手不足」が問題視されている。
では、介護業界では、どれほど「人手不足」なのかをお伝えします。
○介護業界の人手不足
現在、すでに66%の介護施設で人手不足と言われています。
そして、現在不足しているでけではなく、2020年度で約26万人、2025年度で約55万人の介護職員が不足すると見込まれています。
この問題を解消するためには年間約6万人の新たな介護職員を確保する必要があります。
2,介護業界は伸びている
「人手不足」に悩まされている介護業界ですが、業界自体は伸びています。
高齢者を対象としている業界なので、高齢者が増えれば増えるだけ業界は伸びますよね。
○サービス受容者の数
2000年から2012年までの12年間で約296万人(199%)増加しています。
特に、居宅サービスはなんと238%の伸びとなっています。
そして、現在もサービス受容者は年々確実に増え続けています。
○介護職員の数
2000年に55万人だった介護職員も、たった12年で3倍もの数に増加しています。
そして、2017年には180万人まで到達しています。
しかし、先ほどもお伝えしましたが「人手不足」は解消されていません。
ですが、「人手不足」はあなたにとってメリットが多くあります。
3,人手不足だからこそのメリット
「人手不足」と聞くと、マイナスなイメージが多いかと思います。
しかし、働くあなたにとってメリットが多くあります。
○採用されやすい
やはり、施設は「人手不足」に悩まされているので、基本採用されないことはありません。
そして、求人応募も常に出ています。
バイトはもちろん、正社員も応募しているため、就職活動にも困りません。
○キャリアアップに困らない
今から需要が増していく介護業界なのに「人手不足」です。
それはキャリアアップのチャンスということです。
「早く始めた人が勝つ」という言葉があるように、需要が増し、人手が足りている状態でのキャリアアップは難しいです。
人手が足りていない状態に始めるからこそ、キャリアアップしやすいのです。
○職探しに困らない
介護施設は人が暮らす場所に存在し、全国どの施設でも「人手不足」です。
なので、見知らぬ土地で過ごすことになっても、職探しに困ることはありません。
旦那さんの転勤や親の転勤で、もう一度職探しする必要がありません。
○未経験からでも大歓迎
「人手不足」のため、経験者や資格の保有はしていなくても大歓迎です。
介護業界は未経験者でも始めやすい業界となっているのですが、「人手不足」のため、なお歓迎されます。
4,「人手不足」に対する国に対策
日本にとっても介護業界の「人手不足」は問題視されています。
そのため、国も対策を考えています。
○処遇改善
国は2019年10月に、勤続年数10年以上の介護福祉士に月額平均8万円相当の処遇改善を行いました。
また、年収440万円を超える社会福祉士が事業所内に一人以上いなければならないというルールも設けられました。
今後も介護業界は国にとっても一目置かれる業界です。
ですので、処遇改善は今後も行われると考えられます。
○ユニットケアの導入
介護職員同士の人間関係の不満解消および定着率を向上させるために、「ユニットケア」というシステムを導入しています。
従来の集団ケアの場合、スタッフが施設利用者を常に見張っている必要があります。
しかし、ユニットケアの場合は問題が発生した時にスタッフだけではなく、施設利用者同士で目配せをすることで異常をすぐに察知をすることが可能になります。
またユニットごとに話し合い、考えたことを実践しやすい自由度の高い環境に職員が身を置くことで、ギスギスした人間関係の状態を緩和し、集団ケアよりものびのび働けてストレスを抑えることにも繋がります。
○ペーパーレス化・ITの導入
多くの介護施設では、介護報酬を得るために行政の指定した書類や帳票などに、高齢者の体温や脈拍、食事内容などを、エクセルや紙に手書きを用いて対応しており、かなり作業負担になっています。
これらの作業をペーパーレス化・ITサービスをなどを活用することで職員の労働環境改善、満足度向上へと繋がることになります。
国も介護業界の「人手不足」を軽視していません。
そのため、今後も様々な改善や対策が行われると考えれます。
5,介護業界の将来
介護業界の将来は様々な面で明るいです。
○AIに仕事を奪われない
近年、AIに仕事を奪われると言われていますが、介護職は奪われる可能性は極めて低いです。
「人」対「人」の職業のため、AIでの補いは難しいです。
AIに代替されやすい仕事の特徴としましては
・人よりもAIの方が正確にできる、作業効率が上がる。
・AIが人の代わりに全てをこなせる
この2つに介護職は当てはまりまらないため、奪われる心配はありません。
○増えるニーズ
近年、様々な企業が介護の分野に進出しています。
たとえばローソンでは、コンビニ内に介護相談窓口とサロンを併設する「ケアローソン」という新しい試みを発表しました。
また、高齢者向けに食事や生活用品を宅配サービスなども、どんどん増えてきてます。
ニーズが増えれば増えるほど介護業界の将来は明るくなります。
6,まとめ
現在は「人手不足」という悩みを抱えていますが、様々な業界の中でも介護業界の将来は明るいです。
国も「人手不足」に多くの対策を打ち出し、より良い環境で働けることになるでしょう。
そして介護業界これからも、どんどん需要が増し、成長していきます。
今より、需要が増す前に始めることがあなたに未来も明るくなることに近くでしょう。